留学大図鑑 留学大図鑑

Yuki

出身・在学高校:
出身・在学校:
東洋大学大学院
出身・在学学部学科:
ライフデザイン学研究科
在籍企業・組織:


最終更新日:2025年09月16日 初回執筆日:2025年09月16日

施設出身者の大冒険!高等教育を全ての人に

留学テーマ・分野:
実践活動のみの留学
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • NPO法人 International Foster Care Alliance
  • アメリカ合衆国
  • シアトル
留学期間:
6か月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,410,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

社会的養護を経験した若者の高等教育への進学と学業の継続を支える仕組みについて研究するため、アメリカの支援システムを調査する留学を実施しました。(社会的養護:保護者のいない子どもや、保護者から虐待を受けているなど、様々な事情により家庭で暮らすことが難しい子どもを、社会全体で育てていく公的なしくみのこと。日本では児童養護施設などの施設養護が主流で、アメリカを含む諸外国では里親家庭等での家庭養護が中心。)

留学の動機

日本を含む様々な国において、社会的養護を経験した若者の高等教育への進学率はとても低く、進学後も困難を抱えることが非常に多いのが現状です。私自身、子どものころに児童養護施設で生活していた社会的養護経験者ですが、多くの人に支えられて大学院まで進学することができました。当事者の視点から海外の制度を学び、生い立ちに関係なく誰もが教育にアクセスできる社会を実現するために留学を決意しました。

成果

実際に支援プログラムの活動に参加したり、スタッフや参加学生へのインタビューをしたりすることで、支援の内容や枠組みだけでなく、プログラム開発の背景やスタッフの方が大切にしていること、参加学生の想いなどを深く知ることができました。日本の社会的養護を経験した当事者としての視点と、外国人としての客観的な視点の両方を持ち、独自の視点で調査を行いました。

ついた力

聴く力

今回の留学では、何かを伝えに行くことよりも、話を聴くことや教えてもらうことに重きを置いていました。私はどこから来た誰なのか、何をしに来て、何を知りたいのかなど、留学前に丁寧に整理しておいて、熱意をもって伝えることで、私の「知りたい」にたくさん応えてもらうことができました。

今後の展望

今回の留学で得た経験や知識を、研究結果として発表するだけでなく、日本や世界の社会的養護を経験する子どもや若者の”教育”の現状を変える実践者として行動していきたいです。

留学スケジュール

2024年
8月~
2025年
1月

アメリカ合衆国(シアトル)

ワシントン州内の大学にある社会的養護などを経験した学生を支援するプログラムのイベントに参加したり、インタビュー調査を実施したりしていました。また、現地の教授の調査を言語面(翻訳)でサポートしていました。10月には全国規模のカンファレンスに参加して、たくさんの研究者や実践者、当事者の若者と意見を交わすことができました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

カンファレンス前日のグループワーク
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

この国のことが、とても好きになった瞬間

現地の友人が車で3時間ほどかかる国立公園に連れ出してくれました。
クマに遭遇したときの対処法を聞きながら、コケに覆われた森を探索する大冒険はスリル満点で最高でした!

国立公園内のハイキングコース

飛び立つときの安全基地

  • 周囲の説得 : 家族

私は子どものころからずっと、家族との関係に悩んできました。児童養護施設で生活をしていたこともあります。留学するにあたり、「心配したり反対したりする家族をどう説得するか」というアドバイスをたくさん見かけましたが、私の場合は説得する必要はなく、「家族との関係にどう折り合いをつけて留学に行くか」という悩みを抱えていました。頼れる家族がいなくても、信頼できる誰かがいて飛び立つ勇気があれば留学できます。「親を頼れないから…」「保証人を頼めないから…」とあきらめずに、信頼できる誰かに夢を語ることから始めると、少しずつ基地ができて、燃料もたまって、飛び立つことができました。

これから留学へ行く人へのメッセージ

私は以前、自分の生い立ちや家庭の事情を理由に留学をあきらめた経験があります。しかし、留学のチャンスは誰にでもあります。少しでも挑戦したい気持ちがあるのなら、「施設出身だから」「親を頼れないから」などとあきらめずに、まずは一歩踏み出してみてください!