留学内容
高校時代は、将来の職業について明確な目標を持っていませんでした。私の家系は祖父の代からカイロプラクターを生業としており、父や二人の伯父もアメリカの大学にカイロプラクティックを学ぶために留学した経験があります。ある日、伯父に友人がカイロプラクティックによって腰痛が改善したことを話したところ、伯父の友人が教授を務めるオーストラリアの大学を紹介されました。カイロプラクティックを学ぶのであれば、医療専門職として制度的に確立されている国で学びたいと考えていたこともあり、その大学で専門的に学べる点に大きな魅力を感じました。留学先としてはアメリカも候補にありましたが、私立大学が多く、資格取得までに合計8年程度を要するのに対し、オーストラリアでは公立大学で比較的学費を抑えつつ、約6年で学位を取得できる点を考慮し、最終的にオーストラリアを選択しました。高校卒業後は語学学校に通い、英語試験に合格した後、大学進学準備コースで理系科目を履修し、その後5年間の大学課程に進学しました。
大学では、ほぼ毎日、朝から夕方まで授業が行われ、解剖学・生理学・病理学といった基礎医学に加え、カイロプラクティックの検査学や実技も学びました。講義と実習の双方を通じて、知識だけでなく身体感覚としても技術を習得していきました。カイロプラクティックは、薬物療法や手術を重視する西洋医学とは異なる背景から発展した分野ですが、教育内容の基盤は西洋医学に置かれており、その上で独自の専門理論が体系化されているという印象を受けました。
英語については、授業で用いられる英語は教科書に沿った内容が中心であったため、何とか理解することができましたが、学生同士の日常会話についていくことは容易ではありませんでした。卒業直前になってようやく会話の内容を理解できるようになったときの感動は、今でも鮮明に覚えています。日常会話は時事問題、スポーツ、政治など多岐にわたり、スラングの知識も必要であったため、苦労した記憶があります。振り返れば、こうした経験は非常に貴重なものであり、留学を終えてから24年が経った現在でも、当時の同級生が時々日本を訪ねてくれたり、交流が続いていることを大変嬉しく思っています。







