イギリス(ロンドン)
研究環境と内容:
私が留学したロンドン芸術大学にはアートやデザイン分野が強いですが、最近クリエイティブコンピューティングイングという学部が開設されました。そこは、皆さんお馴染みの「チームラボ」のようなテクノロジーを使ったアート表現が研究できるラボが複数あり、そのうちの一つであるクリエイティブロボティクスラボで半年間研究しました。
「ロボットによるスタンダップコメディ」の研究は、指導教員含め4人のチームで遂行し、困ったときにはテクニシャン(技術スタッフ)と呼ばれる人たちに相談できる環境で整っていました。専門(ロボティクス、AI、アート)や国籍(イラン、ギリシャ、インド、メキシコ、イギリス)が異なるため、学際研究として理想的な場だったと考えています。日本のように「研究室の先輩」という概念はなく、個人作業がメインでした。時期によって変動がありますが、研究をしていた時間はだいたい平日(月~金)9時17時といったところで、土日は観光に行けるうえ、先生に休みがとりたいと相談すればほとんどの場合で「OK」がでるホワイトな環境でした。
ロボットによるスタンダップコメディの研究は、2010年頃から様々なシステムが提案されていました。私たちの研究は、「文化的に繊細なスタンダップコメディアンロボットの開発と評価」を目指しました。そのため、留学期間の前半3か月では、既存のロボットの会話システムを改良し、ロボットが2種類のコメディパフォーマンスを実演できるようにしました。ロンドンで、22名の観客を対象に3分間程度のイギリス風とアメリカ風のコメディをロボットに実演させ、ビデオやアンケートを通してシステム評価や一番ウケたシーンを分析し、ロボット系の国際学会(ICSR+AI 2025)の論文にまとめ、投稿しました。後半3か月では、システムや実験デザインを改良し、ニュートラル、イギリス風、日本風の3種類のコメディを、60名以上の観客を対象にロンドン芸術大学構内で実演しました。最終的に、2回の実験をアート系のジャーナル(IJPADM)にまとめ、投稿しました。モチベーションが下がる時期もありましたが、目標を設定し直し、後半にはもう一本の論文をまとめることができました。目標とモチベーションは密接に関わっているため、僕の場合、目標設定は結果を出すうえで最重要だと学びました。また、留学を通して拘束時間がほとんどなかったことが、自分のペースを崩さないことに繋がったため、こういった働き方が自分に合っていると考えるようになりました。
友人:
研究以外でも、現地の学生や留学生、ソニーから研究をしに留学に来た方など、様々な人と出会いました。Exhibitionを一緒に回ったり、週末にレイブへ行ったり、パブで夜遅くまで語り合ったりと、楽しい時間を過ごしました。トビタテ留学JAPANで知り合った友人と、イギリス各地やドイツのベルリンで開かれた日本文化交流イベント「守破離」に参加したことも印象に残っており、守破離で出会った友人と遊びに行ったりもしました。6か月の研究留学を終えた後、イタリアでの学会に備えてドイツで旧友と1か月生活しました。週1でBBQをしたり、公園でビールを片手に語り合ったりする時間を通じて、短期間ながら現地コミュニティに溶け込み「その国の一部になれた」と実感しました。
宿泊:
宿泊先は、[Homestay.com](http://homestay.com/) というサイトで自分で見つけました。ホームステイ以外も視野に入れれば、SpareRoom もおすすめです。合計20軒ほど申し込み、OKが来たところから、最終的には立地が学校から徒歩20分と近く、ネコがいるようなので、ネコと生活してみたいと思い、ホストもいい人そうな場所に決めました(とてもいい人でした)。滞在した町(Brixton)は治安があまり良くないと言われる地域でしたが、留学中に大きなトラブルに巻き込まれることはなかったです。留学生の中には、正門ロックがあるマンションに住んでいる人もいて、安全性が心配な方はそちらも検討してみるといいかもしれません。