留学大図鑑 留学大図鑑

鈴木菫

出身・在学高校:
群馬県立高崎女子高等学校
出身・在学校:
出身・在学学部学科:
在籍企業・組織:

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最終更新日:2025年12月04日 初回執筆日:2025年12月04日

心理学の先進国に学ぶ不登校生徒解消の鍵

留学テーマ・分野:
短期留学(3か月以内、語学・ボランティアなど各種研修含む)・語学留学
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • St. Andrews language college (London)
  • イギリス
  • トゥイッケナム・コルチェスター
留学期間:
33日間
総費用:
1,269,310円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 750,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<英検準2級> 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル<CEFR.C1>

留学内容

日本がイギリスから学ぶべき心理学の技術や生徒への対応はなにかというテーマで探究を行った。
事前に日本の不登校生徒の課題や文部科学省が出しているスクールカウンセラーについてのサイト、イギリスと日本の心理学に関連した法の比較をし、情報収集をした。
小学生の頃から続けてきていた創作活動の力を活かし、心理学と芸術の接点であるアートセラピーに注目し、留学の活動の中に取り入れてその様子を実際に観察、現地の人や語学学校で出会った同年代の人々に話を聞くことで、各国の学校の雰囲気の違いや、考え方の違いを探ったり(そのためのアンケートも呼びかけて実施)をすることで、日本とイギリスの違いを探ることを主な目的とした活動を考えた

その一例として、身の回りのアートセラピーについての情報収集に向けてイギリスの町の色々なアートを探し、学校のアクティビティの「ART TIME」にも参加した。
語学学校の中で色々な人と交流しながらお互いの学校の様子を話し合い、時にはアンケートを実施しながらも学校における心理学の需要度を比較し探究活動を進めた。
【障害児施設の先生にインタビュー】
語学学校の近隣に立地している障害児施設へ、職員の方々に施設内を案内してもらいながら生徒への対応方法などを教えてもらった。
インタビューさせてもらった施設の中には1階と2階に分かれている大きめのプレイルームがあった。先生は子供たちの意欲を引き出させるために、絵を習慣的に描かせることを大切にしているそうだ。そうすることで、子供たちの気持ちをより明確にくみ取ることができ、意思疎通によってお互いの心を開けやすくなるそうなのでアートの時間は欠かさず取り入れているとのことだった。
【子供用のお絵かきコーナーが設置してあった教会】
ブリストルスの教会で、床に敷かれた縦長い紙の周りにお絵かきができるように広く場所がとってあるのを見つけた。誰でも教会に寄った際に描くことができる、自由なスペースが広く確保されているのは日本にあまり見ないものだと思い新鮮さを感じた。
【語学学校 夜のアクティビティに参加】
語学学校では毎晩2時間ほどのアクティビティというものがあり、その中には毎回「アートタイム」が組み込まれていた。
【夜のアクティビティで折り紙教室】
語学学校のスタッフの人に交渉し、2回にわたって折り紙教室を実施
7/26
時間…20:00-22:00(2h)
場所…アートのアクティビティで使われる教室
用意…折り紙 柄付き2種類+無地2種類
   カラーペンは借りられた
   折り紙図鑑2冊(この中から選んでもらうのも良し)
「折り鶴」「ハート」「かえる」の折り方を皆へ手順を一つ一つ見せながら教えた。
折り鶴を折るのが大変そうだったので、教える順としては折る回数の少ないものの方が良いのかと感じた。これらの時間で得た物を活かし、もう一度折り紙教室を開催した。
8/10
時間…20:00-22:00(2h)
場所…教室
用意…折り紙 柄付き2種類+無地2種類(前回のあまり)
   カラーペン(借りた)
   折り紙図鑑2冊
前回よりも教室が狭く小規模だったので、皆に教えるというよりは、図鑑から好きなものを選んでもらって折ってもらったり、その中を見回りながら折り方を教えたりした。どんなものを折るのかという傾向を掴む事ができた。やはり鶴は日本独自で、折るのが難しいのもあって新鮮なようだった。

留学の動機

近年の日本では不登校生徒の増加問題が指摘されている。さらに学校ごとによるカウンセラー配属の不十分が要因となって膠着状態のまま中々改善につながらない現状が続いている。私の地域の中学校も不登校生徒に対する人材やサポートが不足いる為、心理学の先進国が一体どのような政策をとっているのかを見ることで日本が学ぶ今後の心理学に関するものの改善点が見つかるのでは無いかと思ったのがきっかけ。

成果

学校のカウンセラーについての現状や意識調査、生活の中で感じる圧力や生徒との関係についてを回答してもらった結果、日本と海外における心理学の浸透性の現状が大きく異なるという事が分かりました。カウンセラーの人材が揃っている中で、認知度が低い状態にあることが分かった。
また、アートは身の回りに組み込まれており、人々がより触れやすくなっている様子を多く見ることができ需要度の次の段階の課題だと思った。

ついた力

発信力

自身の英語力に関しては、今まで実際に人と会話をするような機会がなくスピーキングの能力が欠けていたが故に、留学で改めて会話力の大切を痛感した。しかし自分の中に強くマインドを持ち続けることを意識することで、意見をはっきり主張する力を身につける事が出来たと思う。また、アンバサダー活動では興味を示してくれる人が多く、不備な箇所もあったが真剣に話を聞き受け入れてくれた周りの人々に勇気づけられた。

今後の展望

臨床心理士として社会貢献するという夢は強く持ち続けていたいと思う。そこには不登校生徒一人一人に焦点を当てたサポート、心理士の需要度の普及、認知度上昇へ向けた課題があるが、それら一つ一つに解決するための鍵を見出し、自分なりに考え行動できるような人物になりたい。今回のトビタテ留学を終わりとして句点をつけるのではなく、ここからが将来の夢に向けた始まりなのだと強く自覚し、今後とも経験を生かしていきたい。

留学スケジュール

2025年
7月~
2025年
8月

イギリス(コルチェスター・トゥイッケナム)

・寮について
語学学校に付属している学生寮を使わせてもらっていた。教室からしばらく小道を歩いた場所に位置しており、徒歩5分で移動することができる。寮にはfi-wiがついており、教室のある建物からもwi-fiが広がっている。寮の部屋は1人部屋で、私は日本人1人だったため、イタリア人の使用している棟に入れさせてもらっていた。トゥイッケナムの時にはシャワーと部屋が分かれており、部屋から一回出て暗い廊下を歩く必要があった。夜のアクティビティやアンバサダー活動の交渉を含めシャワーが深夜遅くになってしまう時があり、暗い廊下が怖かった。シャワー室も狭く、シャワーヘッドが壊れそうな上水しかでなかったため少しつらい日が続いた。コルチェスターの寮は部屋が広くシャワーもついていたため快適に過ごすことができた。語学学校の場所を交渉する際には、立地だけでは無く寮の詳細も事前に聞いておくことが大切だと思った。
・サマースクールのプログラムについて
語学学校が2週間のプログラムを用意してくれていた。授業を挟んでイギリスの観光プログラムがあり、英語の勉強をできるだけでなく安心した保護課の中楽しんで観光をすることができた。
・語学学校の授業について
レベルテストを最初に受け、A1,A2,B1,B2,C1,C2のクラスに分けられて授業が進んでいく。テスト内容はスピーキングとライティング、イギリス英語のリスニングが実施された。留学開始から終了にかけ、B1からC1に上がることができた。
【トゥイッケナム(ロンドン)】
7/11 語学学校のプログラム開始
7/18 障害児施設訪問についての交渉を語学学校のスタッフの人と行い(語学学校の方針で未成年の1人での外出は禁止されていたため、同伴者が必要となった)、カッペラハウスへ見学
7/24 アンバサダー活動の準備、カッペラハウスに見学のお礼の手紙を書き子どもに寄付するために折った折り紙をそえてスタッフの人に郵送をお願いする
7/30 トゥイッケナム最終日 荷造り
7/31 サマースクール(3週間分)の卒業式、証明書をもらう
【コルチェスター】
8/1 夜のアクティビティにアンバサダー活動を行ってもよいか交渉→許可をもらう
8/2 アンバサダー活動の準備(みそ汁を提供するので、その動きを練習)
8/3 アンバサダー活動についての話し合い、場所決め
8/5 アンバサダー活動(味噌についてのプレゼン、みそ汁を皆で食べる)成功!
8/7 教会に絵を描くことのできるフリースペースを見つける
   モールにて無料のペイントコーナーを見つけ、体験してみる
8/10 アンバサダー活動(折り紙教室)
8/13 卒業式
8/14 パッキング

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

項目:総額(5週間のプログラム一括と飛行機代含む)

1,590,403 円

アンバサダー活動(味噌についてのプレゼンテーション)
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

項目:総額(5週間のプログラム一括と飛行機代含む)

1,590,403 円

スペシャルエピソード

日本のことが、とても好きになった瞬間

最初にホームシックになったのが日本の食の高水準を自覚した初めてのイギリスの昼食だった。野菜が少なく栄養バランスに体調を崩していまう事があり、日本の米や和食がとても恋しくなった。また、寮の水道水が「not drinking water」だったため飲料水を購入しなければいけなかったり(1本が高い)、寮に付属しているシャワー室の水が硬水だったため肌荒れが起こり、さらには水しか出ず、夏だったからまだ良かったが寒くつらい思いをした。シャワーだけでなく、お風呂へつかるというリラックスの時間がなかったため同時に温かいお風呂も恋しくなった。
イギリスへ行って、普段当たり前にあるものが実は欠かせない大切なものだという事に毎回気付かされ、日本がより好きになった。

イギリスの朝食(野菜なし)

この国のことが、とても好きになった瞬間

イギリスの様々な観光地や町を歩きましたが、実際に自分の目で見る建物や自然の美しさは想像していた物よりはるかに美しく迫力があり、今でもビッグベンを見上げた時の景色と感動が記憶に残っている。博物館や美術館は内装だけでなく外装のレンガ造りの仕様も美しく、その存在自体が作品のように見えた。
町を歩くのは楽しく、お土産ショップも充実していた。
そして人々が皆優しいというところが一番の魅力だと思う。

見上げたビッグベン
美しい町並み
ロンドンのチャイナタウンにて

留学中に手に入れた、今でも大事にしているもの

人生の友人達とつながりを作れた事を今でも大事に思っている。今もなおネットを通してつながることができ、心の支えだ。友達とまた話したい、もっと話したいという意欲がモチベーションとなり、英語を更に頑張ろうという力の元にもなっている。
声をかけて仲間に入れてくれたり、公の前でプレゼンテーションを行う前に緊張していた私を安心させてくれたりと、友人達は留学中にも精神的な面などでサポートをしてくれた。関わり合い、笑い合える時間が言語を超えた先の幸せな空間だった。

初めてできた友達と夜に図書館で読書
英国博物館にて
美術館で絵のマネをする様子

エージェントを使わずに語学学校を申請するまでの流れ

  • 留学先探し : 語学学校

私はエージェントを使わずに、留学した当時の語学学校を選択した。理由としては、エージェントに対する費用が高かったことや、留学先で日本人がいることによる英語力向上の低下を防ぐためなどがある。イギリスへ留学経験のある知人に、施設や機関が整っているとのことでおすすめされた。私の留学機関(7月中旬から8月上旬)では語学学校がサマースクールを運営していたため、2週間のプログラムを3回取り、コルチェスターの語学学校で2回のプログラム(途中から入ったため1週間のみの1回目のプログラム参加、2回目は2週間)、トゥイッケナムの語学学校で1回のプログラムを申請した。それらの交渉は知人の方が行ってくださった。交渉の手段としては、電話での問い合わせやメールのやりとり。その際に条件として語学学校の移動時に送迎の車をつけることなどを付けて説明してもらった。エージェントが関わっていない学校であることや、時差などがあるといった要因で交渉に多くの時間を要してしまったが、施設やプログラムは実際にとても充実しており、自分で選ぶのも充分にメリットがあるのでおすすめする。
しかし、ボランティアをするために校外を出る許可が交渉のすれ違いで実行に至らず、残念な思いも沢山したので、交渉時にはしっかりと、説明を丁寧に付け加え慎重に進めていく必要があると感じた。

自分の持ち物は自分で守る

  • 生活 : 治安・安全

イギリスは道中のすりが多いと聞いていたため、私は盗難防止のためにズボンと服を繋げる太めの金属チェーンや、スマホの頑丈なリングとひも、最小限で体に密着するようなバッグを常に持ち歩いていた。金属チェーンは100均で簡単に購入することができる。
また、持って行くバッグも、盗難防止専用のものが多く売られているが、なるべく手を入れる隙間の無いチャック付属のものや、ベルトのついているもの、革製のもの等が頑丈なためおすすめ。そこに金属チェーンを巻いておけば同じように活用できる。

wi-fiとSIMカード

  • 生活 : 携帯

私はSIMカードを購入せずにフリーWi-Fiに頼って生活していた。町中や駅、電車の中にも沢山のフリーWi-Fiがあるので、あまり困らなかった。一方で50MGのSIMカードを持ってきたという友人は、イギリスにいる間に使い切らずもったいないといい、余った容量の使い道に困っていた。常にネット環境を要するのであればSIMカードを購入しておくのをお勧めするが、大体はフリーWi-Fiでも対応可能です。
飛行機にもWi-Fiがついており、料金を支払えば利用できるしくみになっていた。

留学前にやっておけばよかったこと

語学学校やベビーシッターの受け入れ先の人たちとの交渉をより具体的にできていれば良かったと後悔している。
時にアンバサダー活動のうちの一つとして計画していたベビーシッターのボランティア活動に関しては、話が伝わりきれておらず、語学学校の「18歳以下は1人での外出やボランティア活動は禁止」というルールと衝突してしまった。関係者との交渉に力をいれすぎてしまい、ショックに体調を崩してしまった。

留学を勧める・勧めない理由

留学をする事を決意する前には、明確な目標を持ち続ける困難、金銭面の負担など、様々な深く考え大人と話し合うべき壁があったが、誰でも突破し実現できないような試練を乗り越え、留学を無事終わらせることができたのは、国へ行った時の留学経験だけでなく全体としての将来的視点も含めた価値がそこにあると思った。踏み込むまでには強い勇気や決意を有するが、今までの自分の世界を一気に広くできる事は留学でしか経験できない。

これから留学へ行く人へのメッセージ

ささいな興味関心を大切にし、長年積み重ねてきた経験や得意分野を諦めず磨き続けてほしい。それはいつか一つの夢にまとまり、強い軸となってくれると思う。留学をする事も、留学を考えられる事や興味を持てる事自身も将来の夢にむけた大きな一歩。留学をした先には困難も多くありますが支えてくれる仲間や経験、新しい自分に出会えるはず!
何事も挑戦する精神を持ち続けてほしい。