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しまざきまほ

出身・在学高校:
石川工業高等専門学校
出身・在学校:
石川工業高等専門学校
出身・在学学部学科:
建築学科
在籍企業・組織:

ベトナムへの留学については詳しいです!
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最終更新日:2025年09月16日 初回執筆日:2025年09月16日

伝統文化保全と環境建築の実現に貢献!

留学テーマ・分野:
海外インターンシップ
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ハノイ建設大学建築学科、Takashi Niwa Architects、Vo Trong Nghia Architects
  • ベトナム
  • ハノイ
留学期間:
6か月
総費用:
1,000,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 920,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル<TOEIC 465点> 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<TOEIC 640点>

留学内容

環境負荷の小さい建築と地域の伝統文化を取り入れた建築を学ぶため、それぞれのテーマに力を入れているベトナムの建築設計事務所2社でインターンシップを行いました。事務所ではデザインのエスキスに参加したり、現場見学や所員さんとの会話を積極的にする中で留学テーマの学びを深めていきました。また、建築学科のあるハノイ建設大学にも所属し、設計演習授業を通して環境負荷の小さい建築の専門知識を深めたました。インターンシップ先で思うように学びが得られず、悩むこともありました。そこで、大学の授業で留学テーマに沿う知識を吸収したり、建築学科の修学旅行にも参加するなど、計画を立て直して、ここでしかできない学びを吸収してきました。修学旅行ではベトナムの文化や歴史について深く学び、それが今の町並みに大きく関係していることに気づきました。このような経験から留学によって伝統文化の継承に特に興味を持ち、現在も学びを深めています。

留学の動機

高専3年次に留学生に故郷の文化紹介をするイベントボランティアに参加した際、英語が上手くなくても、表情や体の動きで気持ちを伝えられること、伝えたいという思いが大切なのだと学び、私にもできるかも!と思い、留学が身近になりました。当時は高専で建築を学ぶ中で、更に成長するためには自分の価値観を広げることが必要だと強く感じていて、興味があった伝統文化保全や環境建築の実現をテーマに留学することを決意しました。

成果

インターンシップを通して、地域文化を建築に取り入れるデザインの手法や環境負荷の小さい建築の実現方法について学びを深め、日本で活用できるのか、どのように活用するのかを探ることが出来ました。また、留学中は積極的にコミュニケーションを取りに行き、思い切って挑戦できるようになりました。大学での寮生活や修学旅行を通して切磋琢磨した友人は、今も互いに近況を報告していて、刺激を受ける存在です。

ついた力

簡単にはくじけない力

大学寮でのローカルな暮らしは自分にとって過酷でした。それまでいかに快適で恵まれた環境に住んでいたのかを痛感し、それは当たり前ではなかったんだなと価値観が大きく広がった経験でした。そんな寮生活の中で、ストレスに強くなり、トラブルが起きても簡単にはくじけないメンタルが育ちました。予想外の出来事にも落ち着いて対応できるようになり、留学後も自分の強みとなっています。

今後の展望

留学中に関心が強まった、建築による伝統文化の継承への学びをさらに深めたいです。今後、コンペや卒業設計では留学での学びを活かし、形とすることに挑戦します。石川高専卒業後は県外の大学に編入し、学びを発展させます。伝統建築の設計デザインやリノベーションの方法を体系的に学び、地域文化や歴史的建築を現代に引き継ぐ力を身につけたいと考えています。

留学スケジュール

2024年
9月~
2024年
12月

ベトナム(ハノイ)

1つ目のインターン先である建築設計事務所(Takashi Niwa Architects)は、地域文化を建築に取り入れ、そこにしかない価値や魅力をひきだすことを大切にされている事務所でした。私は模型作りやデザインエスキスへの参加、所員さんへのインタビュー、現場見学、施主さんとの会議の見学をさせてもらう中で、留学テーマへの学びを深めました。初めは所員さんと協力して模型作りをする日々が続きました。右も左も分からないなりに必死に仕事に食らいつき、徐々に信頼をもらいました。デザインエスキスに参加できるようになったときはとても嬉しかったです。1週間のスケジュールは、平日は朝から夕方までインターンをし、休日は大学の交流イベントに参加したり、建築見学に出かけたりする感じです。基本的な会話ができる程度の英語力で留学に飛び込み、最初はうまくコミュニケーションが取れず悔しい日々を過ごしました。しかし、上手く伝えられない悔しさから、勉強や会話の時間を増やして少しずつ上達させ、インターン最終日には何とか自分の意見を伝えられるようになりました。所員さんともいろんな雑談を楽しめるようになれたのが嬉しかったです。初めは緊張や自信のなさから積極的に行動することが出来なかったですが、日々チャレンジする中で少しずつ自信がつき、その場にあるチャンスをつかみに行くことができるようになっていきました。この事務所でのインターンを通して、地域文化を取り入れる建築や歴史を引き継いでいる建築の魅力に更に惹かれ、帰国後も学び続けたいと思うようになりました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

10,000 円

生活費:月額

40,000 円

項目:日本食イベント開催費、家具家電、建築見学にかかる費用、英会話

100,000 円

Takashi Niwa Architectsの皆さん
英語での自己紹介
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

10,000 円

生活費:月額

40,000 円

項目:日本食イベント開催費、家具家電、建築見学にかかる費用、英会話

100,000 円

2025年
1月~
2025年
3月

ベトナム(ハノイ)

2つ目のインターン先である建築設計事務所(Vo Trong Nghia Architects)は、ベトナムの気候、植生を活かした環境負荷の小さい建築を実現している事務所です。私は主に模型作りを通してプロジェクトに貢献しました。時折オープンハウスやボスとのミーティングに参加させてもらい、プロジェクトが形になっていく様子を学びました。しかし、事務所の中で行われている会話はほとんどがベトナム語で、英語を話すスタッフも少なく、日々の業務についていくのがとても大変でした。留学開始から3か月が経過していましたが、もっとベトナム語を勉強しておくべきだったと後悔しました。所員さんはそんな私をよく気にかけてくれ、毎日バイクに乗ってお昼ご飯に連れていってくれました。そんな中、インターンを通して留学テーマの学びを深められていないと悩むようになりました。言語の壁でプロジェクトの内容を深く理解できないことや、事務所のデザイン手法は日本に適用させにくいと感じたことが主な理由です。ここでしかできない学びを得たいと思い、大学の建築学科修学旅行でベトナム全国をまわり、各地の文化や歴史について学んだり、グループ設計の授業に参加し、環境負荷の小さい建築デザインについて知識を深めたりしました。授業では、世界最先端の建築事例や新しいデザイン手法を学び、仲間と協力して設計することで学んだことを形に落とし、プレゼン発表を行いました。仲間のスキルや知識量に圧倒されましたが、コンセプト立案では設計地となった寮での生活経験や日本の技術を伝えることでチームに貢献しました。3日間という短い期間で設計し、仲間に助けてもらうことの方が多かったですが、最終的にプレゼンで優勝できたのが嬉しかったです。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

10,000 円

生活費:月額

40,000 円

項目:建築見学費用、修学旅行代、スマホ購入費

340,000 円

Vo Trong Nghia Architectsの皆さん
修学旅行で親友との一枚
グループ設計での集合写真
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

10,000 円

生活費:月額

40,000 円

項目:建築見学費用、修学旅行代、スマホ購入費

340,000 円

スペシャルエピソード

笑いあり、涙あり!留学中にあった、すごいエピソード

大学寮でのローカルな暮らしのリアルをお届けします!留学初日、寮に着き、ルームメイトから案内してもらったシャワーはお湯が出ないとのこと。蛇口の水を桶にくんで使うスタイルでした。洗濯も手洗いで、皆自分のスペースはベットの範囲のみでした。宿題もベットの端についている小さな板に広げて行っていました。水のシャワーは初めはびっくりするほど冷たいけれど、3回桶に水を汲んだあたりからなんかいけるかもと思い始めた自分にびっくり。でもさすがに耐えられず、3日目には日本に帰りたくて泣きました笑。その後は先生に懇願してお湯が出る部屋に変えてもらいました。友達と床で料理をしてご飯を楽しみ、おやつを求めて町に繰り出すなど、寮で出会った友達とはかけがえのない思い出でいっぱいです。私と同じく建築を学んでいる寮の友達が床に座り、ローテーブルで小さな定規を使って製図していたときがありました。とびきりの笑顔で綺麗で繊細な図面を見せてくれた彼女の姿は忘れられません。日本で製図版を使い、お尻を痛めることなく図面がかける私はもっと頑張らなきゃいけないと思い泣きそうになりました。笑いあり涙ありだった寮生活は大変でしたが、心から経験出来て良かったなと思っています。帰国後は留学前より明らかに強くなったメンタルの強さを実感しています。辛いことがあってもこんくらいまだいけると思えるようになったのは寮生活のおかげかもしれません。

寮のシャワーはこの蛇口です

留学で思うように学びが得られなかったとき、学びたいことが変わったとき

  • 帰国後の進路 : その他(インターンシップなど)

留学前にたてた計画が、現地で思い通りにいかないときもあると思います。私もインターン先で学びたいと思ったことが思うように学べなかったり、現地に行って自分の学びたいことが変わったりして悩んだことがありました。そんな時は、自分とじっくり向き合う時間を作ったり、信頼できる人に相談すると悩みが晴れやすいと思います。本当は自分が何に興味があって、何をしたいと思っているのか、こまめに自分と向き合い、今やっていることは自分のためになっているのか、もっとここでしかできない学びを得られる可能性はないか、などを考えながら留学計画の見つめ直しをすると良いと思います。学びたいことが変わったけど進む方向を変えるのが怖いときもあるかもしれません。そんな時、私は家族や友達にたくさん背中を押してもらいました。相談して、自分の思っていることを口に出すだけで自分の本当の気持ちに気づくときもあります。留学するとき、異国で頑張るあなたを心配し、応援してくれている人が必ずいます。何かあったときはぜひ周りの人を頼って相談してみてください。あなたのことをよく知っている人はあなたのためを思ってアドバイスをくれると思います。一つおすすめしたい本があります。インターン先のボスにおすすめしてもらった本で、自分と向き合う時間の効果をぐっと引き上げてくれるメゾットが書かれています。赤羽雄二さんの『ゼロ秒思考』です。興味があればぜひ読んでみてください。1回10分で出来るメゾットで、紙10枚あればできる方法で簡単です。

ゼロ秒思考

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学は正直大変だと思うことの方が多いかもしれません。でも留学経験は絶対自分の強みになるし、日本にいたら得られない経験でいっぱいです。私は心から留学してよかったなと思っています。お金がない、海外行ったことないから不安、語学力が不安、、、など、不安や悩みは多いと思いますが、現地に行ったら意外と何とかなります!留学のための奨学金も色々とあります。もし留学を迷っているならぜひ勇気を出して行ってほしいです!